小学校受験に失敗した6歳の私がお母さんにして欲しかったこと
・もし志望校に落ちてしまったら、立ち直れる自信がない
・もし全滅してしまったら、子どもにどう接していいかわからない
こんな方のための記事です。
私は6歳の時、小学校受験に失敗しました。そのときの私の母の対応は決して良いものではなく、私のその後の人生に暗い影を落とし続けました。
この記事では、私の体験談・当時の気持ちと、お受験に失敗したとき子どもはお母さんにどう接してほしいかをまとめてみました。
合格がいただけなかったとき、お母さまお父さまがお子さんにどう接するべきか、不合格をどう捉えるべきか、考えるきっかけになれば嬉しいです。
- 1.私のお受験ヒストリー
- 2.絶対受かるといわれていた学校に落ちた理由
- 3.不合格だったときのお母さんの対応
- 4.公立小学校に進んでからの私の人生
- 5.落ちたとき、どんな対応をしてほしかったか?
- まとめ:受験が終わっても人生は続く
1.私のお受験ヒストリー
私は、年中からのお教室通いの末、絶対に受かると言われていた本命校1校のみを受験し、不合格になりました。
自分で言うのもなんですが、私は幼少期IQ150の神童でwwww 早生まれでしたが、何でもそつなくこなす出来の良い子どもでした。
私の母は自身の学歴コンプレックスから早い段階で教育ママ化し、小学校受験に関しては、お受験お教室+個人で家庭教師を頼むほどの力の入れようでした。
「できないと恥ずかしいよ!」
これが母の口癖でした。
私が受験した学校は、超難関校ではありませんでしたが、母が気に入ったエスカレーター式の女子校でした。お教室の先生にも「絶対に大丈夫」と言われて、そこだけを受けました。
そして、見事に玉砕したのです。
2.絶対受かるといわれていた学校に落ちた理由
私ね、今アラフォーですが、試験のときのこといまだにはっきりと覚えているんです。
個別テストでのことです。
先生から、「近くに置かれたキャビネットの、上から二段めの引き出しから黄色い折り紙を2枚、下から3段目の引き出しから青い折り紙を4枚取って来る」というような指示を受けました。
ですが、指示を受けた後、私は一瞬言われた内容が分からなくなってしまい、動作が止まってしまったんです。
そしたら、先生が少し怪訝そうな顔をしたんです。私には、先生のその顔が「できないの?」とイライラしているように見えました。
そこで、怖くなって委縮してしまい、固まってしまったんですよね。その後の記憶はないのですが、多分何とかこなして退室したんだと思います。
不合格になった理由は、親の面接や親の経歴などもあったかもしれませんが、私自身への評価は多分この個別テストが原因でダメだったと思っています。
3.不合格だったときのお母さんの対応
試験後、通知が届くまで(当時は郵送です)子どもながらにハラハラしていました。
「個別テスト、あれやばかったな。ペーパーはできたし、絶対受かるって言われてるけど、落ちてるかもしれない‥」と不安でいっぱいでした。
試験から数日後、幼稚園から帰ってくると、ダイニングテーブルに母がうつむいて座っていました。
結果が届いたんだ、とピンときました。そして、きっと良くないものだったんだろうと。
「どうだった?」と母に聞くと、母はうつむいたまま
「ハァ……」
と大きなため息をつき、私の質問には答えず別の部屋に行ってしまったのです。
その場に残された私は、座り込み、不合格だったことを自覚しました。そして膝を抱えて一人で泣きました。
「落ちちゃった。どうしよう。私、もうこのお家にいられないかもしれない…」と。
このときのことも鮮明に覚えています。6歳の子がこんなことを考えていたんですよ。相当追い詰められていますね。
4.公立小学校に進んでからの私の人生
不合格になりましたが、母からは特に私を気遣うフォローなどはありませんでした。母が落ち込みから回復した後、近所の公立小学校への入学準備を始めました。
母は常日頃「公立はレベルが低いから…」と言っていたので、私にもそれが刷り込まれていました。小学校入学は本来なら喜ばしいことですが、私は嬉しくも楽しくもありませんでした。
新しいお友達のことも全員「レベルが低い子たち」と感じ、心の中で四六時中見下していました。(小受経験者の子からしたら圧倒的に学力の差がありました)
その後、リベンジで中学受験し、なんとか進学校に入学。大学受験では、偏差値70以上の某大学某学部に合格しました。
学歴だけ見ればエリートという部類に入りますが、私自身は自己評価は高くなく、自己肯定感も持てず、人に心を開けないので本当の友達もできず、夢や目標に向かって努力するという前向きな生き方はできませんでした。
最後まで、私にとっての勉強は、自分の優秀さを証明するための手段でしかなかったんですよね。とても寂しいことです。
5.落ちたとき、どんな対応をしてほしかったか?
私の人生の前半はあまり明るいものではありませんでした。もちろん、その全部が全部、母のせいだとは言いません。
でも、小学校受験に落ちたあのとき、もし母が
「あなたを落とすなんて見る目がない学校だね!!」
と、言ってくれていたら。
公立のことを悪く言わず
「お家から近い小学校だから近所にお友達がたくさんできるよ!きっと楽しいよ!」
と言ってくれていたら。
どこか違っていたんじゃないかと思います。
親になってやっと、母の気持ちもわかるようになりました。死ぬほどお金かけて、塾の先生からプレッシャーかけられて‥って冷静さを完全に失っていたんでしょうね。
5−1.お受験ドラマで見た理想のお母さん
不合格だった場合、子どもにどんな接し方をするのが正解か考えたとき、お受験ドラマ「名前をなくした女神」で木村佳乃さんが演じていた役のお母さんが、まさに6歳の私がして欲しかった対応をしています。以下、ご紹介します。
(ネタバレあり)
木村佳乃さん演じるレイナさんは、夫の浮気疑惑と受験の焦りで、試験直前期にヒステリー炸裂。その影響で子どもがおねしょをしてしまうなど、子どものことも追い詰めてしまいます。
結果、第一志望は不合格。
けれど不合格が分かったとき、あれだけお受験に入れ込んでいたはずのレイナさんが、落ち着いて子どもに
「落ちても、あなたの価値は変わらない。あなたが私の大切な娘だということに変わりはない。」
とちゃんと伝えてあげたんです。
これで、子どもの気持ちは守られたはずです。
不合格になっても、親の対応次第で不合格が子どもの傷にならないどころか、親子の信頼関係をより強いものにできる絶好のチャンスなのでないかと思います。
「名前をなくした女神」こちらで全話配信中だそうです。
まとめ:受験が終わっても人生は続く
受験には、受かるかもしれないし落ちるかもしれない。でも、どちらにしても子どもの人生は続きます。
お受験って、親は本当にヒートアップしてしまいます。自分の受験であれだけ嫌な思いをした私でも、当事者になると娘に対して冷静ではいられませんでした。
でも、どうかどうか。自分をおさえて。
もし不合格だったとしても、失敗からお子さんを守ってあげてください。
家族から、ママ友から、塾の先生から、義両親から、親戚から、心ないことを言われても。
どうかどうか。自分をおさえて。
自分のくやしさ、恥ずかしさ、情けなさ、気まずさはいったん横に置いて。
たった6歳の子の、大切な子どもの心を傷付けてしまわないように。
今ここで壊さなければ、きっと、お子さんの自分のタイミングで花ひらくときが来るはずです。
お母さん、大丈夫。きっとできます。
誰よりもお子さんのことを考えているあなたならできます。
受験の後も、お母さんとお子さんに、幸せな人生が待っていますように♪